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4月, 2017年

治療した歯(かぶせもの等)はまたむし歯になりますか? [2017年04月01日]

大田区池上西馬込駅最寄りの歯医者さん、ヨシダ歯科です。
今回のテーマは「治療した歯がまた虫歯になる可能性」です。
虫歯治療をして被せ物などで処置した歯、その歯はもう虫歯になることはないと思う人もいるでしょう。

しかしそうではなく、治療した歯がまた虫歯になることはあるのです。
これは二次虫歯、もしくは二次カリエスと呼ばれており、決して稀なケースではありません。
実際、成人の虫歯のほとんどが二次虫歯によるものです。

1. 二次虫歯とその要因

虫歯治療した歯が再度虫歯になることを二次虫歯(二次カリエス)と呼びます。
最初に虫歯治療をした際、最終的に詰め物や被せ物で処置しますが、
年数が経つにつれてこれらの接着が弱まり、詰め物や被せ物と歯との間に隙間が生じます。

この隙間に虫歯菌が侵入することで再び虫歯を引き起こし、つまりこれが二次虫歯の要因となります。
また、二次虫歯は何度でも起こるため、人によっては虫歯治療と二次虫歯を繰り返してしまいます。
治療を繰り返して歯を削ることで歯はどんどん失われていく…これが二次虫歯の怖いところです。

2. 二次虫歯は予防が難しい

二次虫歯の厄介なところは、初めての虫歯に比べて予防が難しいことです。
詰め物や被せ物があることで外見上虫歯に気付くのが難しいですし、
最初の虫歯で神経を除去している場合は痛みすら感じないでしょう。

また、二次虫歯が起こるきっかけは詰め物や被せ物と歯との間に隙間が生じることですが、
この隙間を歯ブラシやデンタルフロスで磨くことは困難です。
これらの点から、初めての虫歯よりも二次虫歯の予防の方が難しいのです。
とは言え、予防方法が全くないわけではありません。以下で二次虫歯の予防方法をお伝えします。

3. 治療した歯は丁寧に磨く

虫歯治療した歯が再度虫歯になる可能性がある以上、治療後はその歯を丁寧に磨くことが大切です。
特に治療した箇所と歯との間、この隙間を常に綺麗にする意識を持ちましょう。
確実にプラークを除去するために、プラークチェッカーを使うのもおすすめです。

また、ブラッシングだけでなくデンタルフロスを使うのも効果的です。
歯と歯の間の汚れを除去できますし、
仮に被せ物が合っていない時はデンタルフロスを使用することで違和感にも気付けます。

4. 定期検診に通う

二次虫歯を防ぐ上で欠かせないのが歯科医院で受けられる定期検診です。
そもそも詰め物や被せ物には寿命がありますし、
何らかの原因で詰め物や被せ物に異常があった場合、定期検診を受けることでそれを発見できます。

自分では気付かない詰め物や被せ物の寿命も歯科医なら分かりますし、
何よりお口の状態をチェックするので二次虫歯はもちろん、他の歯の健康状態も確認できます。
定期検診は二次虫歯に限らず、最初の虫歯や歯周病においても大きな予防効果があります。

5. セラミックの詰め物や被せ物を使用する

詰め物や被せ物の素材にセラミックを使用すると、二次虫歯になるリスクを大幅に減らせます。
最も、ほとんどの人はセラミックの詰め物や被せ物に対して審美目的のイメージがあると思います。
確かにそれもありますが、セラミックは詰め物や被せ物の素材として見ても大変優秀です。

まずセラミックはプラークが付着しにくい特徴があるので、金属のものに比べて清潔な状態を維持できます。
さらに歯との接着の相性も良いため、接着が剥がれて隙間が生じるケースが起こりにくいのです。
また、金属に比べて長持ちするのも利点で、扱い次第では10年以上問題なく使用できます。

6. 治療を受ける歯科医院にこだわる

虫歯治療で歯科医院に行く場合、ほとんどの人は何も考えずに近くの歯科医院に行くことがほとんどです。
しかし歯科医院選びにこだわることで、後の二次虫歯のリスクを減らすことができるのです。
例えば、マイクロスコープなどを使用して精度の高い治療を行っている歯科医院を選ぶのもいいですね。

精度の高い治療を行う歯科医院なら、詰め物や被せ物を隙間なくピッタリと入れることが可能ですし、
少なくとも歯科医の技術不足による隙間の発生は防げます。
こうした医療機器導入の有無は、歯科医院のHPで紹介されています。

まとめ


いかがでしたか? 最後に、治療した歯がまた虫歯になる可能性についてまとめます。

  1. 二次虫歯とその要因 :詰め物や被せ物と歯との間に隙間が生じて、そこから虫歯菌が侵入する
  2. 二次虫歯は予防が難しい :詰め物が被せ物で覆われていることで、見た目で虫歯と分かりにくい
  3. 治療した歯は丁寧に磨く :特に治療した箇所と歯との間を丁寧に磨く
  4. 定期検診に通う :詰め物や被せ物の異常や劣化に気付ける
  5. セラミックの詰め物や被せ物を使用する :セラミックはプラークが付着しにくく二次虫歯になりにくい
  6. 治療を受ける歯科医院にこだわる :虫歯治療は精度の高い治療を行う歯科医院を選ぶと良い

これら6つのことから、治療した歯がまた虫歯になる可能性が分かります。
フッ素配合の歯磨き粉が一般化しているためか、近年では虫歯になる人は減少傾向にあります。
しかし、二次虫歯においては依然悩まされる人が多いため、
ここでお伝えした予防方法を全て実践するくらいの警戒が必要です。