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歯周病は痛いの?どんな症状がでるの?

2017年10月01日

大田区池上西馬込駅最寄りの歯医者さん、ヨシダ歯科です。
今回のテーマは「歯周病の症状と痛みの有無について」です。
歯周病の症状を考えた時、歯が抜けるというイメージを持つ方が多いと思います。
確かにそれは事実ですし、歯を失うというのが歯周病の最も怖いところでもあります。

しかし、それはあくまでも重度の歯周病における症状で、
実はそれ以前の段階でもいくつかの症状を引き起こしているのです。
また、歯周病を含めて口腔内の病気に関して誰もが気にするのが痛みの有無です。
そこで、歯周病の症状と痛みの有無について説明していきます。

痛みについて

結論から言っておくと、歯周病になっても痛むことはありません。
症状によってはしみたり痛んだりするケースがあるものの、少なくとも虫歯のような辛い痛みはありません。
さて、この痛みがないという事実を聞いて皆さんはどう思ったでしょうか?
痛みがないなら歯周病は怖くない…そう思った方もいるのではないでしょうか。

もしそう思ったのであればそれは大きな間違いで、痛みがないからこそ歯周病は怖い病気なのです。
なぜなら、痛みという明確な自覚症状がないため、自分が歯周病にかかっても気付けないからです。
虫歯は痛むからこそ自分が虫歯だと気付きますが、歯周病の場合はそうはいきません。
このため歯周病は知らない間に進行しやすく、気付いた時には重症化しているケースが多いのです。

歯肉が炎症を起こす

ここからは歯周病の症状について説明していきます。
歯周病は「歯の周り」という文字が示すとおり歯肉の病気です。
このため歯周病になると歯肉が炎症を起こし、その影響で腫れや変色が起こります。

また、自覚症状としては歯肉が炎症を起こすことで出血しやすい状態になり、
食事や歯磨きの刺激によって歯肉から出血が目立つようになるのです。
逆に言えば歯肉から出血することが多いようであれば、それは歯周病の可能性があるということです。

歯肉が退縮する

歯周病が一定以上進行すると、歯肉が退縮を起こします。
これは以下の項目でも触れますが、顎の骨が溶かされることによる影響です。
歯肉が退縮すると歯肉が下がるため、それによって歯の根元が露出して2つの自覚症状が起こります。

1つは歯の根元が露出するため、一見歯が長くなったように見えることです。
もう1つは冷たいものや熱いものの飲食でしみるようになることです。
これは歯の根元はエナメル質に覆われていないため、露出することで刺激に対して敏感になるからです。

歯槽骨が溶けて歯が抜ける

上記で少し触れましたが、歯周病が進行することで顎の骨が溶かされていきます。
正確には歯槽骨という骨で、この骨は歯を支える役割を持っています。
つまり歯槽骨が溶かされるということは、歯が支えを失ってしまうということになるのです。

これによって歯がグラつく、もしくは触ると動くという自覚症状があらわれます。
ちなみに歯槽骨は進行することでどんどん溶かされていくため、最終的に歯は支えを完全に失います。
そうなると歯が抜け落ちてしまい、これが歯周病で歯が抜ける理由です。

歯周病の予防方法

このような症状を知ると、改めて歯周病の怖さが分かると思います。
そこで気になるのはどうすれば歯周病にかからないのか?…つまり歯周病の予防方法です。
歯周病は、以下の3つのことを全て実践することで高い確率で予防できます。

質の高い歯磨き

歯磨きは歯周病予防の基本ですが、予防効果を高めるには精度の高い歯磨きが必要です。
おすすめなのはデンタルフロスや歯間ブラシを使用すること、
さらに定期検診や予防歯科を受けて正しい歯磨き方法をマスターしておくと良いでしょう。

生活習慣の改善

歯周病は生活習慣病とも呼ばれており、日常生活の過ごし方が大きく関係してきます。
例えば疲労やストレス…これらは身体の免疫力低下を招き、歯周病菌に感染しやすくなる要因です。
また、喫煙はそれだけで歯周病にかかるリスクを高めます。

定期検診

定期検診ではブラッシング指導や生活習慣改善のアドバイスを貰えるため、
上記の2つの予防方法を実践する上で大いに役立ちます。
また、お口のクリーニングによってプラークや歯石を除去できるため、お口の中を綺麗な状態にできます。

まとめ

いかがでしたか? 最後に、歯周病の症状と痛みの有無についてまとめます。

1. 痛みについて :歯周病に痛みはないが、そのせいで歯周病であることに気付きにくいという問題がある
2. 歯肉が炎症を起こす :歯肉の炎症によって腫れや変色を引き起こし、その影響で出血しやすくなる
3. 歯肉が退縮する :歯肉が退縮して下がるため、歯の根元が露出して歯が長くなったように見える
4. 歯槽骨が溶けて歯が抜ける :歯槽骨は歯を支える骨。これが溶かされることで歯は支えを失って抜ける
5. 歯周病の予防方法 :精度の高い歯磨き、生活習慣の改善、定期検診を受ける…これら3つの実践

これら5つのことから、歯周病の症状と痛みの有無について分かります。
痛みがないことから軽い病気と思われがちな歯周病ですが、
実は最終的には歯を失ってしまう怖い病気です。

他にも歯周病の怖さについて触れておくと、女性の場合は妊娠中に歯周病にかかることで、
早産や低体重児出産のリスクを高めてしまうという事実があるのです。
このため、虫歯同様に歯周病も徹底予防することを心掛けましょう。