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12月, 2017年

インプラントとは何ですか? [2017年12月04日]

大田区池上西馬込駅最寄りの歯医者さん、ヨシダ歯科です。
今回のテーマは「インプラントの説明」です。
歯を失った時に対処できる治療として、以前は入れ歯やブリッジといった方法がありました。

しかし近年ではさらにインプラントという治療の選択肢が増えました。
「失った歯を取り戻せる」…そんなインプラントの特徴を誰もが聞いたことがあると思いますが、
実際にどんな治療方法なのかを知っている人はまだまだ少ないと言えるでしょう。

そこで、ここではインプラントとは何なのかを分かりやすく説明していきます。

インプラントとは

インプラントとは人工の歯の根を埋め込み、その上に上部構造…すなわち人工の歯を被せる治療方法です。
画期的なのは人工の歯の根の再現です。従来の入れ歯やブリッジには根と呼ばれる部分がなく、
言わば「被せる」だけの方法だったため、どうしても外れやすくなってしまいます。

その点インプラントは根を再現しているため、天然の歯と同じ安定性と感覚が得られるのです。
構造としては人工の歯の根にあたるインプラント体、人工の歯となる上部構造、
これら2つを連結するアバットメントの3つの部品からできています。

治療方法

インプラントの治療方法のメインとなるのは手術です。
歯肉を切開して顎の骨に穴をあける手術を行い、そこにインプラント体を埋め込みます。
その後は定着期間を設けてインプラント体が骨としっかりと結合するのを待ちます。

定着期間を経た後、今度はアバットメントを取り付けてその上に上部構造を被せます。
手術を必要とすることから治療前にはCTを使用した精密検査やカウンセリングを行い、
治療後には定期的にメンテナンスを行って噛み合わせの調整などを行います。

費用

インプラントの最大の欠点とも言えるのが費用の高さで、相場で言うと1本あたり30万円~45万円です。
さらに健康保険が適用できないため、入れ歯やブリッジに比べて高額になります。
最も、平成24年の4月以降は一部インプラントでも健康保険が適用できるように改定されました。

しかしその基準は非常に厳しくなっており、一定以上の割合の顎骨の損傷、
さらには治療を受ける歯科医院にも基準が設けられています。
少なくとも、審美目的でインプラントをする場合は例外なく健康保険は適用されません。

1回法と2回法

インプラントの治療方法について調べると、その中で1回法や2回法といった言葉が出てきます。
これはインプラントの治療方法のことで、1回法では1度の手術、2回法では2度の手術を行います。
1回法は手術の回数が減るため患者さんの身体的負担が軽減され、さらに治療期間も短縮できます。

その点に注目すれば1回法の方が優れているように思えますが、必ずしもそうとは限りません。
と言うのも、1回法の場合は埋め込んだインプラント体を露出したままにする必要があるため、
2回法に比べて定着期間中に細菌に感染するリスクが高くなってしまうからです。

治療の痛み

インプラントにおいて患者さんが何よりも気になるのは、おそらく痛みの有無でしょう。
そこで治療の痛みについて答えておくと、実際には治療中の痛みはほとんどありません。
と言うのも、インプラントの治療では手術の際に麻酔を使用するからです。

このため痛みを感じることはほとんどないですし、むしろ痛みよりも恐怖を感じる人の方が多いでしょう。
また、治療中の痛みは麻酔でそれほど感じないものの、治療後…つまり麻酔が切れてしまうと痛みます。
これについては痛み止めを処方するのでそれで対処できますし、痛み自体も長期間続くことはありません。

治療を受けられる歯科医院

インプラントは虫歯や歯周病に比べて大きな治療になるため、
街の歯科医院では対応できないことがほとんどです。
また、仮に対応できたとしても治療の難易度が高いインプラントを不慣れな歯科医に依頼するのは危険です。

このため、治療の実績に長けた信頼できる歯科医院で治療を受けるようにしましょう。
治療を行っているかどうかは診療科目に注目すれば分かりますし、
さらに言えばインプラントの専門医が在籍している歯科医院で治療を受けるのが理想です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、インプラントの説明についてまとめます。

1. インプラントとは :人工の歯の根を埋め込み、その上に人工の歯を被せる治療方法
2. 治療方法 :治療では手術を行う。歯肉を切開して顎の骨に穴をあけ、そこにインプラント体を埋め込む
3. 費用 :1本30万円~45万円。基本的に健康保険も適用されないため、費用は高額になる
4. 1回法と2回法 :1度の手術ですむ1回法と、2度の手術を行う2回法、インプラントは2つの治療方法がある
5. 治療の痛み :麻酔の効果で痛みはほとんど感じないが、恐怖を感じる人は多い
6. 治療を受けられる歯科医院 :信頼できる歯科医院で治療を受けるべき。専門医の在籍にも注目する

これら6つのことから、インプラントの説明が分かります。
手術を必要とする点から、インプラントは入れ歯やブリッジに比べてリスクが高いのも事実です。
このため、インプラントにおいては患者さんとしても事前の情報収集が大切です。
インプラントのメリットとデメリットをしっかりと把握し、
その上で入れ歯、ブリッジ、インプラントの3択で最も自分の希望に合う治療を選びましょう。