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2月, 2018年

ずっと虫歯を放置していますが、これは放っておいたらダメ? [2018年02月02日]

大田区池上西馬込駅最寄りの歯医者さん、ヨシダ歯科です。
今回のテーマは「虫歯を放置するとどうなるか」です。
虫歯の治療は大人でも嫌に思うもの…だから虫歯を自覚しても放置してしまう人がいます。

確かに、仕事をしつつ歯科医院に何度も通うのはスケジュール的に難しいかもしれませんが、
だからと言って虫歯を放置しては絶対にいけません。
ここでお伝えするのは、虫歯を放置することでどんな問題が起こるのかについてです。

虫歯は自然には治らない

まず知っておかなければならないのは、虫歯は自然には治らないということです。
正確に言えば、本当に虫歯になりたての完全な初期段階であればケア次第で治すことが可能ですが、
一度でも進行してしまった虫歯は歯科医院で治療しない限り治りません。

例えば風邪による発熱なら自然に治るため、微熱程度なら病院に行かない人も多いでしょう。
しかし虫歯は自然に治らない以上、治療しなければ何年も何十年も虫歯の状態が続くのです。
そうなると単に虫歯の原因菌が残っているだけでなく、口の中や身体に様々な問題が起こります。

虫歯の放置によって起こる問題

虫歯を放置することで、以下のような問題が起こります。

2-1. 痛みが増す
虫歯の痛みは一定ではなく、進行することで酷くなります。
最初に虫歯で痛みを感じるのは、虫歯が象牙質まで進行した時ですが、
この状態で放置すれば虫歯はさらに進行し、神経まで虫歯が進行した場合は常に激痛を感じるようになります。

2-2. 歯の神経が死ぬ
虫歯が歯の神経まで進行すると、やがて神経は死んでしまいます。
一度失った神経は治療しても取り戻すことはできないですし、
神経を失った歯は見た目も変色し、栄養が行き届きにくくなることで本来の歯よりも脆くなります。

2-3. 歯を失う
歯を失う要因としては歯周病が最も多いですが、虫歯でも歯を失います。
虫歯を放置して末期段階まで進行すれば、その時点で歯は原型を留めていないほどボロボロになっており、
治療したとしても被せ物すら立てられなくなっているため抜歯するしかありません。

2-4. 脳梗塞や心筋梗塞を招く
例え歯を失っても虫歯の原因菌は生き続けており、最終的には血液の中にまで入り込んできます。
そうなると虫歯菌は血管を通って全身にまわり、脳にまわることで脳梗塞、
心臓にまわることで心筋梗塞を起こす可能性があります。これについては死亡例まで存在します。

虫歯治療や通院が嫌で虫歯を放置する人へ

虫歯治療が怖い、何度も通院するのが面倒…虫歯を放置する人の理由は大抵このどちらかですが、
治療の怖さや通院の手間を感じるのであれば、虫歯の放置はむしろ逆効果です。
虫歯治療の一般的な治療内容としては「歯を削って詰め物を入れる」をイメージするでしょう。

しかし実際の治療内容は虫歯の進行度によって異なります。
イメージどおりの治療内容ですむのは、虫歯が象牙質まで進行した状態までになります。
神経まで進行すれば神経の除去を兼ねた根管治療、さらに酷くなれば抜歯が必要です。

また、歯を削るにしても虫歯が進行するほど削る範囲は広くなってしまうのです。
つまり、虫歯を放置すればするほどより辛い治療をしなければならないですし、
そうなると通院の期間も長くなり、より手間を感じるようになってしまうのです。

逆に虫歯を早期発見すれば治療内容も簡単なものですみ、治療も短期間で終わります。
例えば初期段階の虫歯であれば、状態次第では削らずに治せることもありますし、
削ったとしても歯の表面のみですむため、治療で痛みを感じることもありません。

虫歯予防に必要な3つのこと

放置すると怖い虫歯は徹底予防する必要があります。
さて、虫歯の予防方法と言えば歯磨きを想像するでしょうが、それだけでは不充分です。
虫歯を予防するため、歯磨きを含めた以下の3つのことを実践しましょう。

精密な歯磨き
ただ磨くだけでは意味がなく、精度の高い歯磨きが必要です。
通常のブラッシングに加えてデンタルフロスも使用し、プラークを効率よく除去しましょう。
歯磨きにおいて大切なのは頻度ではなく精度です。

定期検診
歯科医院の定期検診では口の中のクリーニングを行えるため、プラークや歯石を綺麗に除去できます。
さらにブラッシング指導を受けることで歯磨きの技術を高めることができますし、
定期検診を受けていれば本来なら気付かないほどの初期の虫歯も発見して早期治療ができます。

生活習慣の改善
虫歯は細菌による感染症ですから、身体の免疫力が低下すると虫歯になるリスクが高まります。
このため、生活習慣を改善して身体の免疫力低下の要因となる疲労やストレスの解消に努めましょう。
また糖の摂取や間食を控えるなど、食生活の改善も効果的です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、虫歯を放置するとどうなるかについてまとめます。

1. 虫歯は自然には治らない :一度でも進行した虫歯は治療しない限り治ることはない
2. 虫歯の放置によって起こる問題 :痛みが増す、歯の神経が死ぬ、歯を失う、脳梗塞や心筋梗塞を招く
3. 虫歯治療や通院が嫌で虫歯を放置する人へ :放置すれば治療内容がより辛いものになり期間も長引く
4. 虫歯予防に必要な3つのこと :精密な歯磨き、歯科医院の定期検診、生活習慣の改善

これら4つのことから、虫歯を放置するとどうなるかが分かります。
虫歯を放置すれば、歯を失うだけでなく思わぬ大きな病気を招くこともあります。
また、虫歯が酷く進行してしまえば治療期間も長くなってしまいます。
つまり、虫歯を放置することには一切のメリットがないのです。