笑顔を取り戻す審美修復治療
審美修復治療はどんな時に必要?
審美修復治療とは歯の美しさに焦点を当てて、見た目の美しさを改善したり、取り戻したりすることを目的とする治療法です。一般的な保険治療の場合、虫歯の治療や取れた詰め物の修復など歯の機能回復を目的とするため、どうしても見た目の面を追求するのに限界があります。
審美修復治療ではそのような場合に保険外の治療法を行うことで、機能回復に加えて見た目の美しさを満たす治療を受けることができます。また、審美修復治療には歯をより美しくするための様々なメニューがあり、次のような場合に適しています。
銀歯が気になる時
銀歯が見えてコンプレックスになっている場合、審美修復治療で白い歯の詰め物・被せ物をすることにより自然な美しさを取り戻すことができます。
自分の歯の色を白くしたい時
歯の黄ばみが気になる場合、歯そのものを白くしたり、セラミック製の白い詰めものに変えることにより、美しい歯にすることができます。
永く綺麗な歯を保ちたい時
保険の差し歯・詰め物はプラスチック製のため年月が経つにつれ変色したり、周囲の歯茎が黒く変色することがあります。審美修復治療では変色の起こらないセラミック材料を使い、ずっと美しい歯を保ち続けることができます。
歯を白くする治療
歯を白くする治療とは?
歯を白くする治療は歯を削らずに漂白効果のある薬剤を使って漂白する治療法で、ブリーチングとも呼ばれます。歯を削ったり人工物をつけたりしないで、歯そのものを自然な白さにすることができるます。
どうやって歯を白くする?
歯を白くする治療する薬材に含まれる過酸化水素や過酸化尿素と呼ばれる薬剤を歯の表面に作用させることで歯の色素を分解し白くしていきます。回数を重ねるごとに徐々に白くしていき、歯本来の白さに戻すことができます。
どんな種類がある?
歯科医院の歯を白くする治療には大きく分けて「ご自宅で歯を白くする治療」と「歯科医院で歯を白くする治療」の2種類あります。そしてより効果を高めるために両者の手法を組み合わせる方法もあります。
歯科医院で歯を白くする治療
歯科医院で行う歯を白くする治療です。 歯に薬剤を塗ったあと、光やレーザーを当てて白くしていきます。一度の施術での効果が高く、少ない回数で希望通りの白さにすることができるという特徴があります。
ご自宅で歯を白くする治療
ご自宅で歯を白くする治療です。 歯科医院で歯型を取り、マウスピースを作成します。完成したマウスピースに薬剤を入れて、日中や就寝時に装着してご自宅で歯を白くするをするというものです。長期間かけてゆっくりと効果を出すため白くなるのに日数が必要ですが、白さを保てる期間が長いという特徴があります。
ご自宅と歯科医院の両方で歯を白くする治療
ご自宅と歯科医院で歯を白くする治療を併用することで、通常よりも短期間で歯が白くなります。
歯を白くする治療の料金表
費用 | 44,000円〜66,000円(税込) ※ホームかオフィスかで費用が変わります。 |
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リスク・副作用 |
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セラミック素材で作られている詰め物・被せ物
セラミック素材で作られている詰め物・被せ物
セラミックは陶器でできており、白く透明感があり強度にも優れている材質です。歯科では主に詰め物や被せ物に使われています。全てがセラミックで作られる「オールセラミック」は透明感により優れているため、仕上がりは天然歯と見分けがつかないほどです。目立ちにくいのが最大の魅力となります。
セラミックで作られている詰め物・被せものと一般的な銀歯の違いは?
セラミックは材質は審美性だけではなく、機能性においてもメリットがあります。材質が安定していて年数の経過によって劣化することがありません。そのため虫歯になりにくいという特徴があります。また唾液中に溶け出したりすることもないので歯茎を黒く変色させたり、アレルギーなどを起こすことはありません。
銀歯は年数がの経過によって劣化して変形することがあります。そのため、隙間ができてむし歯ができやすかったり金属イオンが唾液に溶け出して歯や歯茎を黒く変色させたり、金属アレルギーを起こす危険性もあります。
メタルボンド(セラミックと金属で出来ている被せ物)
外見はセラミックで中身は金属でできている被せ物です。強度が良くどの部位にも対応できますが、オールセラミックに比べるとやや審美性に劣ります。
ラミネートベニア(セラミックを貼り付けて審美改善する治療)
歯の形をした薄いセラミックのべニア(付け爪のようなもの)を歯の表面に貼り付ける治療法です。べニアをつける前にご自身の歯を薄く削る必要がありますが、削る量はごくわずかです。主に歯の変色が強く歯を白くする治療では効果があまり見られない場合に行われます。
銀歯のメリット・デメリットを教えて
銀歯のメリットは
- 保険で入れられるので安価
- 金属なので頑丈
- 厚みを確保するためにたくさん削らなくて済む
銀歯のデメリットは?
- 金属色が目立つ
- 劣化しやすく、虫歯の再発が起こりやすくなるため歯が長持ちしない
- 金属イオンが溶け出し、歯や歯茎を黒変させてしまうことがある
- 金属アレルギーを起こすことがある
以上のことから考えて、銀歯と比べてセラミックのメリットを挙げると
- 審美的
- 二次カリエスを作りにくいのでセラミックも歯も長持ちする
- 歯や歯茎を変色させない
- 金属アレルギーを起こさない
というようなことが言えるでしょう。
どんな人にセラミックの詰め物・被せ物は向いている?
セラミックの詰め物・被せ物は一部の富裕層だけのもの?
セラミックの詰め物・被せ物は多くが高額となる自由診療によって提供されているため、歯を美しくするための贅沢品でお金持ちのための歯科治療だと思っているかもしれません。
確かに保険が効かない分値段が高くなりますが、セラミックは単に見た目がきれいになるだけが特徴ではなく、健康面にも優れていたりと様々な長所を持っているため、以下のような人にも最適な材料だと言えるでしょう。
こんな人にセラミックの詰め物・被せ物は向いている
- 自然な仕上がりを望む人
- できるだけ長持ちする材料を入れたい人
- できるだけ歯の寿命を延ばしたい人
- 体に優しい材料を望む人
セラミックの詰め物・被せ物を入れるとしたらどんな手順?
たとえば銀歯をセラミックに交換する場合、セラミックインレーまたはセラミックアンレーに交換するということになります。
インレーとアンレーは基本的に詰め物のことを指します。インレーは虫歯によってあいた穴が浅い場合、削った部分の型に合わせてはめ込むものです。噛み合わせ部分の穴に詰めるものをアンレーと呼び、インレーとクラウンの中間のものです。
銀歯からセラミック(インレー、アンレー)に交換する場合の流れ
1日目
- 銀歯を外す
歯茎に麻酔をし、銀歯の下で虫歯が進行している場合は取り除いていきます。 - 型取りをする
形を整えて型を取ります。その後、歯には仮の封をします。
2日目
- セラミックの詰め物の装着
約1週間後にセラミックインレーまたはアンレーが完成します。仮の封を取り、完成した詰め物を装着します。
このように、通常は2回の治療で完了となります。
料金表
メタルボンド(セラミックと金属で出来ている被せ物) | 132,000円~143,000円/1歯 |
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ジルコニア(ジルコニアセラミックスで出来ている被せ物) | 143,000円〜154,000円/1歯 |
e-Max インレー(e-Maxというセラミックスで出来ている詰め物) | 66,000円〜77,000円/1歯 |
ラミネートベニア(セラミックのベニアを張り付ける治療) | 121,000円〜132,000円/1歯 |
※症例や治療本数によって、金額が変動します。
治療に関するリスク・副作用
- 金属のものより、歯を削る量が多くなる
- 噛み合わせによっては、割れたり欠けたりする可能性がある
- 脱離(取れる)の可能性があります。
審美修復治療に関して気をつけること
審美修復治療は見た目を美しくするだけでなく、機能面でも優れ、口内の環境を長く良い状態をに保つことができます。歯の色が明るくなったり、銀歯を白いものに変えたり、口元のコンプレックスを取り除くことで、人生まで明るくなるということだってよくあります。
健康的で美しい歯でいられるという点からするとまさに審美修復治療は患者様にとってメリットだらけの治療と言えるでしょう。しかし、審美修復治療の中には歯を美しく見せるためにご自身の健康な歯を犠牲にしなければならない治療というのも数多く存在します。歯に白さを出すためにまだ健康な歯を削って被せものをする、という治療はその一例です。
極端なものでは、例えば歯並びを整えるために健康な歯を大きく削り、セラミックの歯を被せる治療というようなものもあります。このような治療は、歯列矯正とは異なり歯並びを整えるのに期間がかからないため、早く綺麗な歯並びを手に入れることが出来る一方で、健康な歯を削るため歯の寿命を短くする可能性がございます。
ご自身の歯は一度失ってしまったら取り戻すことは出来ません。審美修復治療に興味のある人は歯を削るリスクなども十分に熟考した上で、歯科医師と相談し治療するかどうかを決めていくことをお勧めします。