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ドラッグストアで売っているホワイトニング歯磨き粉と歯科医院で行うホワイトニングの違いは?

2018年12月15日

大田区池上西馬込駅最寄りの歯医者さん、ヨシダ歯科です。
今回のテーマは「ホワイトニング」です。ホワイトニングは歯を白くする治療で、審美歯科に対応した歯科医院で受けられる治療です。

しかし、もっと身近にホワイトニングの名前を目にする機会があり、それはドラッグストアで販売されているホワイトニング歯磨き粉です。このホワイトニング歯磨き粉と歯科治療としてのホワイトニングには、どのような違いがあるのでしょうか。

それぞれのホワイトニングは別物

結論から言うと、ホワイトニング歯磨き粉と歯科治療のホワイトニングは全くの別物です。と言うのも、使用されている成分や効果そのものが全く違うためで、分かりやすくそれぞれを比較してみます。

ホワイトニング歯磨き粉

ホワイトニング歯磨き粉は、歯の表面の汚れや着色を落とすことを目的としたもので、研磨剤(清掃剤と表記されていることもある)が成分として含まれているものが多いです。歯を白くする仕組みとしては、研磨剤から想像できるとおり削って汚れや着色を落とします。

もちろんガリガリと歯が削られる心配はないものの、必要以上に磨くと歯を傷つける恐れがありますし、何より綺麗にできるのは歯の表面のみのため、変色した象牙質を白くする効果はありません。ホワイトニングと名付けられているものの、イメージとしては「歯の表面のクリーニング」です。

歯科治療のホワイトニング

変色した象牙質を白くできるため、みなさんが想像するとおりのホワイトニングはこちらです。最も、実際には象牙質を白くしているわけではなく、白く見せているというのがホワイトニングの仕組みです。歯の表面にはエナメル質がありますが、これは無色透明なため、変色した象牙質がそのまま見えてしまいます。

このため、ホワイトニング剤に含まれる過酸化尿素によってエナメル質を構造変化させ、無色透明からマスキング効果をもたらす曇りガラスにするのです。そうすることで変色した象牙質が見えなくなり、歯が白くなって見えるのがホワイトニングの仕組みです。

…まとめると、ホワイトニング歯磨き粉は歯の表面の汚れや着色のみの対応であり、一方歯科治療のホワイトニングは歯そのもの…つまり象牙質の変色に対応できます。このように効果が全く異なることから、それぞれのホワイトニングは全くの別物と考えて良いでしょう。

どちらのホワイトニングがおすすめか

どちらのホワイトニングがおすすめかで考えると、それは患者さんの目的次第です。歯の黄ばみなど、変色した象牙質を白くしたいなら歯科治療のホワイトニングですし、コーヒーなどによる歯の表面の着色が気になるのであれば、ホワイトニング歯磨き粉で対応できるでしょう。

最も、歯の表面の着色を落とすのであれば、ホワイトニング歯磨き粉よりも歯科医院で行う歯のクリーニングを受けた方が良いと思います。歯のクリーニングならプラークも除去できますし、何より歯を傷つける心配がないからです。

ホワイトニングの種類

歯科治療のホワイトニングには3つの種類があります。最も、使用する薬剤や歯が白くなる構造自体は同じですが、ホワイトニングする時の環境や効果において、それぞれ若干の違いがあります。

オフィスホワイトニング

みなさんが連想するホワイトニングは、おそらくオフィスホワイトニングだと思います。オフィスホワイトニングは歯科医院で行うため、当然歯科医によって治療が行われます。このため高濃度の薬剤を使用できますから、効果が出るのが早い…つまり早く歯を白くできます。ただしその分後戻りも早く、特徴を一言で表現するなら「効果が出るのが早いが後戻りするのも早い」です。

ホームホワイトニング

ホームという名前から連想できるとおり、自宅で行うホワイトニングです。歯科医院で薬剤と専用のマウスピースを受け取り、それを使って自宅でホワイトニングする流れです。自分で薬剤を使用する点から安全性が考慮されており、そのため薬剤の濃度は薄めになっています。このため効果が出るのは遅いものの、しっかりと薬剤が浸透するので白さが長続きします。

デュアルホワイトニング

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用したホワイトニングです。オフィスホワイトニングの効果によって早く歯を白くできますし、ホームホワイトニングの効果によって白さが長続きします。効果の点では最も優れたホワイトニングですが、一方で費用が高いのが欠点です。

まとめ

いかがでしたか?
最後に、ホワイトニングについてまとめます。

1. それぞれのホワイトニングは別物 :市販のホワイトニング歯磨き粉と歯科治療のホワイトニングは別物
2. どちらのホワイトニングがおすすめか :変色した象牙質を白くしたいなら歯科治療のホワイトニング
3. ホワイトニングの種類 :歯科治療のホワイトニングには、オフィスホワイトニングなど3つの種類がある

これら3つのことから、ホワイトニングについて分かります。まとめると、市販のホワイトニング歯磨き粉と歯科治療のホワイトニングは全くの別物であり、使用されている成分、得られる効果、全てにおいて全く違います。

市販のホワイトニング歯磨き粉は歯の表面の着色や汚れのみに対応しており、ホワイトニングというよりは歯の表面のクリーニングとイメージした方が分かりやすいでしょう。一方、歯科治療のホワイトニングは変色した象牙質を白くできます。